事例紹介 4

当相談室のサービスを利用された方の面接事例をご紹介いたします。

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ここ数ヶ月悪化していたメニエルの症状も不思議と治まりました

大阪市のTさま(30代女性)メニエール病、喪の作業
技法:臓器との対話、年齢退行療法、悲嘆療法

2016.7

2年ほど前に愛犬を亡くしました。

自分ではちゃんと受け入れていたつもりでいましたが、今回催眠療法を受けて、自分で思っていた以上に参っている事、愛犬が家にいない事を寂しく思っていた事がわかりました。

両親が表面上変わらず生活していたので私も「そういう風にしなきゃ」とそうしていましたが、今は素直に感情を出せるようになり、堂々と寂しがる事ができるようになりました。

だいぶ気持ちが楽になったように思います。

ここ数ヶ月悪化していたメニエルの症状も不思議と治まりました。

以前は耳の奥の痛みやひどい乗り物酔いに悩んでいましたがそれがなくなり、体調も良くなってきました。

催眠療法を受けて良かったと思います

事例の概要

Tさんは対人関係の傷つきから不登校になり、しばらく家から出られない日々が続いていました。

カウンセリング(心理療法)を定期的に受けられるようになってから、少しずつ一人で外出できるようになり、6年前からはアルバイトを始めておられました。

任される仕事も少しずつ増えていき、ここ3~4年はチーフとして業務の段取りを組んだり、新人の指導をしたりするまでになっていました。

 

ところが、1年ほど前から、胃腸の調子を崩したり、耳の奥が痛んだり、めまいが頻繁に起こったりするように。

仕事のストレス・・・?

でも、これまでのことを思ったら、大したストレスはないはずなのに・・・と、原因がよくわからずにいました。

 

難聴と耳鳴りも発症し、病院でメニエール病と診断され、すぐに薬による治療が始まりました。

しかし、薬の効果もあまりなく、めまいと耳の奥の痛みが悪化。

乗り物酔いも酷く、電車に乗るのも怖くなるほど。

風邪や吐気、下痢症状が続き、昼間でも眠気が強まるなど、自律神経症状がいくつも出現。

「また働きにいけなくなるかも」との不安が募り、催眠療法を受けることにされました。

セッションの実際

催眠状態の中で、Tさんの潜在意識の中にあるイメージを、Tさん自身が見ていきます。

メニエール病の原因となっている内耳の状況を見にいくと、Tさんの自室とそっくりな部屋が現れました。

そして、そこにいると“一人ぼっちで寂しい”という強い感情が浮かんできました。

その感情をてがかりに原因を探っていくと、愛犬が亡くなった2年前のその日、仕事が終わってロッカールームで着替えている場面が出てきました。

 

職場で仲良くなった友達に晩ご飯を誘われ、愛犬の容体が気になりながらも、断ると次から誘ってもらえなくなるかもしれないと思って遊びに行ったこと。

愛犬が日に日に弱っていく様子を感じてはいたけれど、本当に亡くなるとは思っていなかったこと。

愛犬は夜遅く帰ってきたTさんに気づいて、珍しく起き上がり、Tさんをなでてくれたこと。

Tさんが寝入ってから息を引き取り、亡くなる瞬間を看取れなかったこと・・・。

 

Tさんが不登校になった時に、Tさんの心を癒せたらと、ご両親が犬を飼うことを勧められました。

以来、その愛犬がTさんを慰めてくれる唯一の友達となり、いつも一緒に過ごしていたそうです。

愛犬が亡くなったことを受けとめられない気持ち、最後に一緒にいてあげられなかった後悔、愛犬が怒っているのではないかという不安、もう2度と抱きしめることのできない寂しさなどが、整理されないままTさんの心の中に居座っていました。

 

イメージの中で、最後の日をもう一度Tさんの望む形でやり直し、恐る恐る愛犬の気持ちを確認。

すると、「もう、うちがおらんでも大丈夫やろ。休ませて」。

予想に反して、愛犬は大阪のオカンのように豪快でさばさばしていました。

Tさんが10代で引きこもっていた頃から、ずっとTさんを寂しくさせないように傍にいたとのこと。

「めそめそすんなよ。写真あるやろ。可愛いやろ」と。

Tさんは「やっと働けるようになったし、それなりに友達もできたし、前みたいに落ち込む回数も減ったし、もうええんちゃうと思われたのかな」と愛犬の死の意味を理解されました。

最後にお礼を言って抱き合い、愛犬のエネルギーをたくさんもらってお別れをしました。

課題・気づき

Tさんは、実は愛犬がいなくてずっと寂しかったんだと、その時気がつかれました。

セッションの帰りに愛犬にそっくりなぬいぐるみを見つけ、買って帰ったそうです。

そして、ご両親に呆れられながらも、朝晩ぬいぐるみを抱っこし、寂しさを認め、しっかりと味わっておられるとのこと。

そこから1カ月も経たないうちに、めまいが消失。

聴力も徐々に戻ってきたそうです。

 

それからさらに5カ月後、新たに感想をお寄せくださいました。

2016.11

最近は、耳鼻科にも通院していません。

メニエールの薬も、全く飲んでいません。

耳鼻科の先生は「念のため薬を飲んでおいた方が」と言われますけど(笑)。

たまに、ふらっとなることもありますが、薬を飲むほどではなくなりました。

ここで行った「悲嘆療法」は、死別や離別によって二度と会えないと思っていた存在と潜在意識化で再会し、コミュニケーションをはかる技法です。生前伝えられなかったことを伝え、大切な方からのメッセージを受け取っていきます。

 

「心身緩和セラピー」では、カウンセリングと催眠療法(ヒプノセラピー)を用いて、心と体のバランスを調節します。

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